ご覧いただきありがとうございます!
今回ご紹介するのは、“ちゃん系”と呼ばれる町中華の走りである、『中華食堂 尚ちゃん』さん!
こちらのお店、実は取材はあまり受けていないとのお話…
ですが『中華屋 啓ちゃん』や『中華屋 櫂ちゃん』を取材させていただいたご縁から、ある1日の営業に密着させていただきました!
名店揃いの “ちゃん系中華” その師である尚ちゃんの魅力に迫ります!
▼尚ちゃんの1日に密着した動画はこちら▼
https://www.youtube.com/watch?v=EwFNtLprWa4
Index
尚ちゃんは、中園尚秋さんが店主を務める町中華。
「新中野駅」や「中野富士見町駅」から徒歩10分ほどの、十貫坂上の交差点近くにお店を構えています。
中野エリアの町中華として確固たる地位を築き、その土地柄、芸人さんにも多くのファンがいらっしゃいます。
創業したのは1985年。
現在お弟子さんはとっておらず、ご家族でお店を切り盛りしています。
町中華の名店として知られる尚ちゃんですが、店主の中園さん、実は元々洋食のシェフをされていたんだとか!
独立してお店を始める時に、「大衆的で、一般にウケるのはラーメン屋かな?」と考え、中華屋として始めたそうです。
お店を始めた頃は近くで働く職人さんや、タクシーの運転手さんをターゲットに考えていた中園さん。
ですが現在ではお客さんのほとんどが地元の常連さん。
「いつも支えてくれるお客さんが、お店に入れなくなったら困る。」という理由から、メディアでの露出は控えているそうです。
(そんな中、本当にありがとうございます。)
尚ちゃんで働いていたお弟子さんたちの中には、独立し自分のお店を構えた方も多くいらっしゃいます。
今回は、そちらのお店も簡単に紹介します!
“チンピラ中華”として知られる中華屋 櫂ちゃん。
店主の本堂さんは、尚ちゃんで12年ほど修行をした後に独立。
新高円寺のルック商店街の片隅で、尚ちゃんの味を引き継いでいます。
▼櫂ちゃんについての記事はこちら▼
https://cook-look.jp/gotoeat/kaichan/
荻窪駅から5分ほどの場所にある中華屋 啓ちゃん。
尚ちゃんで5年ほど修行をし、こちらのお店をオープン。
フワトロ玉子が乗った、オムチャーハンが名物です。
福島県南相馬市にあるこちらのお店。
店主の渡辺さんは、なんと20年ほど中園さんのもとで修行をされたんだとか!
元々、新聞配達をしていた渡辺さんに、「なんか顔が俺に似てる」と中園さんが声をかけ、働き始めたそうです。
現在は、地元・福島で『尚ちゃん』の看板を掲げ、地元の方々から愛されているんだとか。
「櫂ちゃん」「啓ちゃん」に取材をした時に、それぞれの店主さんの中園さんに対するリスペクトをすごく感じました。
そのことを中園さんにお話したところ、「お世話になったのは俺の方だよ。今はそうやって手伝ってくれる人がいないから、お店も早く閉めなきゃいけない。」と語ってくれました。
「お世話になったのは俺の方。」なんてなかなか言えないですよね。
中園さんの懐の深さを感じました。
“ちゃん系”中華のお店を取材させていただいて驚いたのが、どのお店もすごく厨房が綺麗なんです!
中華料理店の厨房って、油がこびりついていたり、鍋からこぼれた食材が落ちていたり…
なんてイメージがあったんですが、尚ちゃんを始め、どのお店も本当に綺麗なんです!
そして、鍋を振るう店主さん達の姿も、無駄な動きがなくすごくかっこいいんです!
そして、もれなく料理が美しい!
中園さんに、オススメのメニューを聞いたところ、「勧めるからメニューに載せてるんだよ。なんでも美味しいよ。」と、ごもっともなお言葉。
料理を絞るのが難しかったので今回、調理風景と合わせていくつか紹介させていただきます!
甘さ控えめでトロットロの餡がたまらない中華丼(¥750-)
豚肉に白菜、玉ねぎ、にんじん、ほうれん草、そしてキクラゲが入って具材たっぷり。
甘めのタレがクセになる生姜焼き定食(¥850-)
言わずもがな、ご飯とのシンクロ率100%。暴走モードでご飯が進みます。
ボリュームもかなり多く人気メニューの一つなのか、一気に5人前を仕上げる姿は圧巻でした。
櫂ちゃんさんでも頂いた、木耳肉定食(¥850-)
いわゆる、ムースーロー(木須肉)と呼ばれる、中国広東省の料理。
やはり、コリッコリのキクラゲと、フワッフワの玉子が病みつきになります。
一番シンプルながら、人気のセット(¥800-)
ラーメンは中細麺で、昔ながらの中華そば。
チャーシュー、メンマ、ネギ、もやしと、シンプルなトッピングながら、どこか懐かしい味がたまりません!
チャーハンもいたってシンプル。
シンプルだが醤油が香ばしく、味もしっかり。
しっかりとコーティングされた米の一粒、一粒が立っていて最高です!
上記でご紹介したメニューは、なんと全て半ラーメンとのセットが可能です!
単品でも十分なボリュームですが、迷った際はぜひ試してみてください!
20年近く通っている常連さんも、「この値段で、このボリュームにこの味。尚ちゃんに育ててもらった。」と語ってくれました。
長い間この場所で商売を続けてきた尚ちゃん。
中園さんに、今までで印象に残っているエピソードを伺いました。
「店内で電話をしている人が『今、尚ちゃんにいる』って話してたんだけど、電話相手もお店を知ってくれてるってことでしょ?尚ちゃんを皆んなに知ってもらってることが嬉しいね。」
と語ってくれました。
確かに、我が子のような存在のお店を、たくさんの人に知ってもらうのは嬉しいですよね。
今となっては中野エリアの超人気店ですが、やはり店主さんの努力あっての今なんですね。
他にも、「子供だったお客さんが、自分の子供を連れてお店に来てくれる。」なんてこともあるそうです。
38年間もお店を続けるって本当にすごいですよね。
冒頭でも書いたように、現在お弟子さんはとっておらず、ご家族で営業をされている尚ちゃん。
実は取材班、撮影の終盤まで、ご家族で営業していることに気づきませんでした…
ラーメンを調理する奥様を「コウさん」。
ホールを回す息子さんを「中園」。
と呼んでいたんです。
その理由を聞いてみると、「働いてる時は他人だから。家と店では切り替えて接してるんだよ。お客さんも夫婦喧嘩なんて見たくないでしょ?」
と教えてくれました。
ですが、重いものを持っている奥さんをすぐにサポートに入ったり、至る所でご夫婦の仲の良さを感じることができました。
やはり長くお店を続けるには、そういった切替も大事なんでしょうね。
人気であり続ける尚ちゃん。
中園さんにこれからの目標を聞いてみると、
「もう今年70歳だから。目標とか夢は考えてないね。長く鍋が振れればいいとは思うけどね。」
と語ってくれました。
愛され続ける町中華の名店。
店主さんにはいつまでもお元気でいてほしいですね。
Store Information店舗情報
店舗名 | 中華食堂 尚ちゃん |
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住所 | 東京都中野区本町5-33-15 Google map |
電話番号 | 03-3384-0729 |
営業時間 | 11:30~15:45 17:00~20:00 定休日 月曜日、火曜日 |
予算 | ~¥1,999 |
決済方法 | 現金のみ |
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